MinGW のインストール

出典: Knatech

MinGW および MSYS のインストールについて解説します。

MinGW (Minimalist GNU for Windows) は、Windows 上で動作するコンパイル環境です。C、C++ 言語のほか Fortran や Ada 言語などもコンパイルすることができます。

MinGW は一般的な Windows アプリケーションのほか、エンコーディングライブラリ (例. 午後のこ~だ) やオープンソースのゲーム (例. OpenArena) をビルドするためにも使用されます。

MSYS (Minimal SYStem) は、MinGW を使用する際に補助的に使用されるコマンドの集まりです。これにより簡易的・擬似的な Linux 環境を構築することができます。

まず、以下のサイトより MinGW (MinGW-5.1.x.exe) および MSYS (MSYS-1.0.x.exe) をダウンロードします。

入手できるパッケージはインストーラ形式です。今回の説明で利用するパッケージは以下のとおりです。

  • MinGW-5.1.6.exe
  • MSYS-1.0.11.exe

目次

MinGW のインストール

はじめに MinGW をインストールします。

MinGW インストーラ (MinGW-5.1.*.exe) を実行するとダイアログが現れます。

バックグラウンドで動いているアプリケーションがないことを確認してから、[Next] をクリックしてください。
インストールを行うかどうかを選択します。通常は 1 つ目を選択します。
  • Download and install (インターネットからインストール)
  • Download only (インストールせずにダウンロード)
ライセンス条項です。内容を確認した後、「I Agree」を選択してください。

以下に、条項の要約を掲載します。この要約は正確ではありませんので注意してください。

要約: このソフトウェアは GPL (GNU Public License) のもとで配布されています。利用にあたっては一切の制限はなく、商用利用も可能です。ただし、再配布の際には常にソースコードを添付する必要があります。また、このソフトウェアでコンパイルされたバイナリ (実行ファイル) は、基本的に GPL の制約は受けません。

インストール対象のリリース時期を指定します。
  • Previous (以前のバージョン)
  • Current (現在のバージョン)
  • Candidate (ベータバージョン)

特別な理由がない限りは、Current を選択してください。

インストール構成を選択します。構成には以下の 3 つがあります。
  • Minimal (最小インストール)
  • Full (完全インストール)
  • Custom (カスタムインストール)

Minimal の状態で「MinGW base tools」と「g++ compiler」のみ選択するとよいでしょう。Full を選択する必要はありません。また、ここでは「MinGW Make」は選択しません。後で、make が含まれた MSYS をインストールします。

インストール先を指定します。

注意点として、インストール先のパスに空白が含まれると、後でトラブルの原因になります (「Program Files」は避けてください)。

スタートメニューへの登録する際の、メニューグループの名前を指定します。

このままでよければ、[Install] をクリックしてインストールを開始します。

パッケージのダウンロードおよびインストールが始まります。通信状態により、5 ~ 10 分かかることがあります。
インストールが完了しましたら、[Next] をクリックします。
[Finish] をクリックして終了します。

MSYS のインストール

つづいて、MSYS をインストールします。

MSYS インストーラ (MSYS-1.0.*.exe) を実行すると、はじめに以下のメッセージが出力されます。

  • This will install "Minimal SYStem". Do you wish to continue?

ここで [はい] を選択すると、インストールの準備が始まります。

バックグラウンドで動いているアプリケーションがないことを確認してから、[Next] をクリックしてください。
ライセンス条項です。内容を確認した後、[Yes] をクリックしてください。このソフトウェアのライセンスは MinGW と同等のものです。
リリースノートです。更新履歴などが書かれています。[Next] で次に進みます。
インストール先を指定してください。5 - 10 [MB] 程度の空きを確認してください。また、パスには空白が含まれないほうが望ましいです(「Program Files」は推奨しません)。
ソフトウェアのショートカットをスタートメニューに登録します。登録する必要がなければ、「Don't create any icons」をチェックします。

登録されるのは MSYS のシェルへのショートカットです。コマンドプロンプトを利用する場合は登録しなくても構いません。

インストール構成の確認です。表示内容に誤りがなければ、[Install] をクリックします。
インストールは 1 分以内に終わるでしょう。

ここでコンソールが起動し、MinGW との連携に関するいくつかの質問に答えることになります。

C:\msys\1.0\postinstall>PATH ...
...
 
C:\msys\1.0\postinstall>..\bin\sh.exe pi.sh
 
This is a post install process that will try to normalize between
your MinGW setup if any as well as your previous MSYS setups
if any.  I don't have any traps as aborts will not hurt anything.
Do you wish to continue with the post install? [yn ]

ポストインストール (基本システムをコンパイラの後にインストール) を行いますので、[y] を入力して次に進みます。

Do you have MinGW installed? [yn ]

MinGW がすでにインストールされているか尋ねられていますので、[y] を入力してください。

Please answer the following in the form of c:/foo/bar.
Where is your MinGW installation?

MinGW インストール先 (MSYS ではなく) を尋ねられますので、パスを入力してください。パスの表記は以下のように、「¥」のかわりに「/」を使ってください。(例: c:/MinGW)

Creating /etc/fstab with mingw mount bindings.
        Normalizing your MSYS environment.
 
You have script /bin/awk
You have script /bin/cmd
...
You have script /bin/vi
You have script /bin/view
 
Oh joy, you do not have c:/mingw/bin/make.exe. Keep it that way.
 
C:\msys\1.0\postinstall>pause
続行するには何かキーを押してください . . .

「make がありません」の旨がありますが、MSYS のほうに make が含まれているため、問題ありません。

[Finish] をクリックして終了します。

このとき、「Welcome to MSYS」や「README」がチェックされていると、説明のドキュメントが表示されます。不要であれば外しておきます。

環境変数の設定

MinGW をコマンドプロンプトから使用する場合や、他のアプリケーション (例. Eclipse CDT) とともに使用する場合に、環境変数の設定が必要となります。

MSYS のシェルを使用する場合は、設定する必要がありません。

設定の内容を以下に示します。

PATH = (MinGW インストール先)\bin;
       (MSYS インストール先)\bin;
       (既存の文字列)

MinGW と MSYS の動作確認

スタートメニューから、[MinGW] » [MSYS] » [MSYS] を選択します。すると、コンソール画面が現れますので、コマンド gcc および make を引数なしで実行してください。

コマンドプロンプトを使用する場合は、コマンドプロンプトを開いて同様に実行してください。

$ gcc
gcc.exe: no input files
 
$ make
make: *** No targets specified and no makefile found.  Stop.

コマンドの実行の際に、上記のようなメッセージが出力されれば成功です。

コマンドが「見つからない」や、「認識できない」といったエラーが出力された場合は、インストールに失敗している可能性があります。多くの場合、環境変数の設定誤りですので、再度確認してください。再起動を行うことで改善される場合もあります。

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