音程の話
出典: Knatech
私たちはよく「不協和音」という言葉を利用します。しかし、どういう響きが不協和音であるかを説明することは、やや困難であると思われます。
ここでは、「音程」に焦点を当ててみたいと思います。音程は、音楽を述べる上で重要な概念であり、音の響きはこれで決まるといっても過言ではありません。
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音程の基本
音程は、2 つの音の高さの隔たりのことです。ここでは、ハ長調 (基底音を C) を基準にして音程を考えていきます。
基本的には、2 つの音がいくつの幹音にまたがっているか数えます。幹音はハ長調では、C、D、E、F、G、A、B です。C を 1 つ目の音としたとき、2 つ目の音が C であれば 1 度、D であれば 2 度、E であれば 3 度...、となります。
音程を正確に表すためには、「* 度」の前に、完全・長・短・増・減などを冠します。
完全系
1 度、4 度、5 度、8 度は、音程の周波数比が整数で表せる、すなわち純粋な響きであるので、「完全」を冠します。
また、「完全」が半音 1 個分広がると、「増」になり、狭まると「減」になります。
例えば、(4) は「完全 4 度」ですが、(11) は半音の数が 1 増えるので「増 4 度」となります。
長短系
2 度、3 度、6 度、7 度は、間の半音の数に応じて「長」および「短」を冠します。半音の数が多ければ (広ければ) 長になり、少なければ (狭ければ) 短になります。
例えば、上の図の (2) と (9) はどちらも 2 度ですが、半音の数により、(2) は「長 2 度」になり、(9) は「短 2 度」になります。
また、「長」が半音 1 個分広がると、「増」になり、「短」が半音 1 個分狭まると「減」になります。
音程コースと臨時記号の扱い
前節で挙げた音程は、臨時記号は一切付いておりません。このような音程を全音階的音程と呼び、全部で 14 個あります。なお、前節はハ長調で考えましたが、他の調でも基本的に同じです。
対して、臨時記号を含めて生じる音程を半音階的音程と呼び、全音階的音程に含まれない音程すべてが、これに当たります。
以下は、「完全 5 度」の音程に、シャープおよびダブルシャープを付けて新しい音程を生成する例です。シャープにより半音 1 個分広がると「増」、ダブルシャープによりさらに半音 1 個分広がると「重増」に変化します。
完全・長・短・増・減をコースで表すと以下のようになります。なお、「増」より広い音程、「減」より狭い音程はそれぞれ、「重増」、「重減」と呼ばれます。
協和音程・不協和音程
協和音程は、2 つの音が調和のとれた関係にあり、一般に美しいと感じる響きです。不協和音程は、それとは逆に、調和がとれていない関係にある音程で、濁った響きを持ちます。
実際には、周波数の振動比が整数で表せるかどうかで判断したり、曲調や習慣のような心理的側面で判断することもあるので、分類にはパラドックスを含んでいます。
以下は、協和音程・不協和音程の理論上の分類です。
協和音程の中に完全協和音程および不完全協和音程が含まれます。
完全協和音程のうち、「完全 1 度」と「完全 8 度」は、同名の音同士であり、絶対完全協和音程と呼びます。
不協和音程のうち、「増 4 度」はトリトヌスと呼ばれ、悪魔の音程として知られています。「減 5 度」は「増 4 度」の異名同音です。
また、「長 2 度」と「短 7 度」は現在の楽曲でもよく利用されるため、緩和の傾向があります。
表に含まれない音程は半音階的音程であり、一般には不協和音程に属します。しかし、増・減・重増・重減などは場合により、協和になったり、不協和になったりするので、扱いは困難なものになります。
例えば、「重増 4 度」は協和にならないはずですが、音の響きとしては「完全 5 度」と同じ (すなわち異名同音) なので、完全協和になってしまいます。






